第52回「京の冬の旅」非公開文化財特別公開(1月6日~3月18日)が開催されていて、その一箇所の清水寺塔頭の一つである「成就院」を訪れた。
ここの庭園は相阿弥が作庭し小堀遠州が補修したとも、また松永貞徳の作とも伝えられる江戸時代初期を代表する名庭で、国の「名勝」に指定されている素晴らしく趣のある庭園である。
庭園の面積は約1500㎡と、さほど広くないが、庭境の生垣を特に低くして、北正面の高台寺山を大きく借景し、更に山中に1基の石灯篭をたてて、巧みに遠近法を活用して庭と周辺の山景とをひとつに結びつけ、庭に無限の広大さを感じさせている。模範的な借景式庭園である。
庭中の地泉と石組みは見事で、中でも縁先の豊臣秀吉が寄進した伝える誰が袖手水鉢、中の島にある烏帽子石、蜻蛉灯篭、小島の籬島石、手鞠石などである。
サツキが多く植えられているので、初夏には見事に咲いていいだろうと思う。この時に特別拝観があるので、また来てみたい。
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