「岩船寺」の近く(車で約10分)にある「浄瑠璃寺」を、ここもはじめて訪れた。
ここも当尾の山里(京都府木津川市加茂町)でひっそりと千年の歴史を刻む。小さな山門がある北側だけが開かれ、東から南、西の三方は深々とした山に囲まれている。山門をくぐると、宝池を中心に西側に九体阿弥陀堂(本堂・国宝)、東側に三重塔(国宝)を配した浄瑠璃寺庭園(特別名勝及史跡)が広がる。気負いもなく、山の自然を生かした悠然たる雰囲気。この庭は鑑賞ではなく、深く篤い祈りの庭。煩悩の河を越え、阿弥陀仏に迎えられて西方浄土に至ることが感じられる仏の庭だ。今回、本堂内の拝観はやめて外からの参拝、浄瑠璃寺庭園を一回りした。関連サイトによると九体阿弥陀堂(本堂)に入ると、その圧倒的な迫力に引き込まれ、息をもつけない。丈六像(224cm)の中尊と半丈六像(139~145cm)の8体の阿弥陀如来像(国宝)が金色を放って一列に並んでいるとのこと。この阿弥陀如来は未熟な私たちを理想の未来へ迎えてくれる仏様。祈らずにはいられない存在感があるそうだ。また、五穀豊穣、天下泰平を授けるたおやかな吉祥天女像(重文・開扉日限定)なども祀られているとのこと、後で考えると拝観しなかったことを少し後悔した。
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