大阪YMCAで朝日新聞厚生文化事業団主催の連続講座「人生の終(しま)い方」の「後悔しないための人生設計図」~『死を視野に入れて』かかわる、生きる~と題して、社会福祉法人老人ホーム「同和園」付属診療所所長・医師の中村仁一先生(72歳)の話(1時間)と朝日新聞医療サイト「アピタル」編集長の平子義紀さんとの対談(1時間)があった。 非常におもしろく話されてあ~と言う間に時間が過ぎた。中村先生の主な著書に『大往生したけりゃ医療とかかわるな』(幻冬舎新書)がある。概要は次の通り。
人間には「往き」(繁殖期)があり、折り返し点(大体男女とも55~60歳)があり「還り」(後繁殖期)がある。繁殖期を終えて生き物としての賞味期限が切れた「還り」の行き方の基本「老い」には寄り添い、「病」には連れ添う、「健康」には振り回されず、「医療」は限定利用を心がけ、「死」には妙にあらがわない。諸々のおかげをこうむって生かされていることに気づき、感謝する。
以上であるが、もう少し詳しくは、
1)医療に対する重大な「誤解」と「錯覚」がある。本人の「自然治癒う力」に治せないものが他人の医者に治せるはずがない、病気やケガを治すのは本人である。生活習慣病は完治しないので、仲良く付きあい、闘病はよくない。「ガン」も老化の一種・・・繁殖を終えていれば「手遅れ」の幸せもある。 2)「老い」にはこだわらず寄り添う。年寄りはどこか具合の悪いのが正常で、「老い」を「病」にすり替えない。残存機能、洗剤機能を十二分に活用し、受け取り方をプラス思考に変える。
3)「健康」には振り回されない。「健診」や「人間ドック」は病人づくりである。4)「病」にはとらわれず連れ添う。不具合の原因は老化か老化絡みで、繁殖を終えていれば病気も寿命のうちである。4)「死」には妙にあらがわない。所詮、医療は「老いて死ぬ」という枠は破れない。年寄りは「再生医療」や「最先端医療」には近寄らない方がよい。5)「死」を視野に入れて、目をつぶる瞬間「悪くない人生だった」と思えるために「余命6カ月と言われたら」のエクスサイズ、生前葬パーティーを開く、年1回棺桶に入るなど実行してみる、である。
「自分の死を考える」ための具体的な行動は、1)遺影を撮る、2)遺言を書く、3)別れの手紙を書く、録音、録画を準備する、4)「余命6カ月」を想定し、したいことを優先順位を書く、5)死に装束を誂える、6)骨壺を用意する、7)棺桶を手に入れる、8)事前指示書を完成させる、9)献体、臓器の提供の手続き、10)墓地を手に入れる、11)戒名をもらう、12)人生の節目に「生前葬パーティー」を行う、13)事ある毎に家族や周囲と「死」について語る、14)ものの整理をする。 というものだ。 今回、この講座を受けて昨年来考えている「人生の終え方」について、今年は一つずつ具体化していこう!と改めて思う。この講座の概要が分かる動画Youtubeの「山本晋也と人間一滴」で中村先生とのインタービューはこちら
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