2013年2月1日金曜日

映画「東京家族」を鑑賞

山本洋次監督生活50周年記念作品「東京家族」を鑑賞。「男はつらいよ」「学校」シリーズの山田洋次81本目の作で、映画監督生活50周年を機に、名匠・小津安二郎の「東京物語」(1953年)をモチーフに製作された家族ドラマ。
ストリーは、瀬戸内海の小島で暮らす平山周吉(橋爪功)と妻のとみこ(吉行和子)は、子供たちに会うために東京へやってきた。郊外で開業医を営む長男の幸一(西村雅彦)の家に、美容院を経営する長女の滋子(中嶋朋子)、舞台美術の仕事をしている次男の昌次(妻夫木聡)も集まり、家族は久しぶりに顔を合わせる。最初は互いを思いやるが、のんびりした生活を送ってきた両親と、都会で生きる子供たちとでは生活のリズムが違いすぎて、少しずつ溝ができていく。そんななか周吉は同郷の友人(小林稔侍)を訪ね、断っていた酒を飲み過ぎて周囲に迷惑をかけてしまう。一方、とみこは将来が心配な昌次のアパートを訪ね、結婚を約束した紀子(蒼井優)を紹介される。翌朝、とみこは上機嫌で幸一の家に戻って来るが、突然倒れてしまう・・・。 つれない子供たちの態度に、仕方ないと思いながらも、淋しさを抱く父と母。親を気にかけながらも仕事に追われる長男と長女、いくつになっても口うるさい父親につい反抗してしまう次男。大切なのに煩わしい。誰よりも近いはずなのに、時々遠くに感じてしまう・・・。 そんな、どの年代のどんな人が見ても、「そうそう、うちもそう」と思わず共感してしまう。老夫婦と子どもたちの姿を通じて、家族の絆と喪失、夫婦や親子、老いや死についての問いかけを描く、どこにもあるありふれたストリーである。 が、感動を与える場面やほろっと涙ぐむ場面もあり、「東京家族」は、まるで自分自身の物語でもあると感じた。また、各役者の細かな表情や態度などカメラのアングルを変え、丁寧にうまく撮影されていて、なるほどなぁ~、やはり凄いなぁ~と。

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