特別公開(6/15~6/30)されている沙羅双樹の寺といわれる妙心寺の塔頭「東林院」に出かけた。
ここの方丈庭園には、10数本の沙羅双樹(二本並んだ沙羅の木の下で釈尊が入滅したことから、沙羅樹は沙羅双樹とも呼ばれている)の木があり、沙羅双樹(夏椿)は、お釈迦様が入滅した時に、その死を悲しんで一斉に花を開いた、という言い伝えもある仏教にゆかりの深い花という。 インドと日本の沙羅双樹は種類が違うそうで、椿に似た五弁の花は、朝に咲き夕に散り行く1日花で、はかなさの象徴として平家物語にも登場している。
「沙羅の花を愛でる会」では、抹茶や精進料理を味わいながら「一日花」と呼ばれる可憐ではかない沙羅双樹の白い花を、ゆっくり観賞することができるという。
今回は、拝観と抹茶・和菓子付きで1600円と結構高いが、抹茶・和菓子をゆっくりと食しながら庭園をみて心穏やかなひと時を過ごした。
東林寺のパンフレットの「花のささやき」の中に、「お釈迦さまは『今日なすべきことを明日に伸延ばさず、確かにしていくことがよき一日を生きる道である』とお教えになっています。沙羅の花は一日だけの生命を悲しんでいるのではなく、与えられた一日だけの生命を精一杯咲き尽くしています。 人間の生命にはいつしかは限りがきます。そこから『生かされている人生をどう生きるか。今日を無駄にはできない』、つまり『今はいましかない。二度とめぐり来ない今一日を大切に、悔いなき人生を送らねば……』という気持ちがわいてはこないでしょうか。 この仏縁深き花の下で、静かに座って自分を見つめ、『生きる』ことについて考えてみてください」ということが書かれてあった。
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