2014年6月8日日曜日

黒田清輝展へ

京都文化博物館で6月7日から7月21日まで開催の没後90年近代日本洋画の巨匠「黒田清輝(せいき)展」へ。 明治から大正期の日本洋画界に大きな影響を与えた黒田清輝画家(1866~1924)の没後90年にあたる。フランスに留学(18歳)で絵画を学んび、帰国後(27歳)京都を訪れて着想を得た『昔語り』の関連作品群、芦ノ湖のほとりで涼む女性を描いた『湖畔』(重要文化財)や裸体画をめぐる論争の渦中に発表された『智・感・情』(重要文化財)といった名作・話題作を次々と発表し、洋画界をリード。今回、黒田清輝作品の中から代表作約160点が展示され、その作品を十二分に楽しんだ!
特にフランスから帰国後に芦ノ湖のほとりで涼む女性を描いた『湖畔』は、手がけた最高傑作で重要文化財に指定されている。これは1897(明治30)年、画家と後に黒田夫人(妻)となる金田種子(当時23歳、芸者でのちに照子と改名)が避暑として箱根の芦ノ湖を訪れた際、照子をモデルに芦ノ湖の湿潤な情景を描いた作品で、黒田清輝画家の最も世に知られる作品としても著名である。現在残される照子の証言によれば、脚の湖畔の岩に腰掛ける夫人の姿を目撃した清輝が「よし、明日からそれを勉強するぞ」と興趣を覚えて下絵も描かずに取り組んだとされている。画面前景に団扇を右手に持ち浴衣を着た照子夫人の岩に腰掛ける姿が描かれており、やや異国的な雰囲気を醸し出す夫人は遠くを見るかのような眼差し画面右側へ向けている。そして中景には悠々とした静かな芦ノ湖がしっとりと描写されており、遠景には小高い山々が広がっている。さすがに素晴らしい…と見とれてしまった。\(^o^)/

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