2017年5月15日月曜日

天台宗「蓮花寺」

八瀬比叡山口駅より徒歩約10分にある天台宗の寺院「蓮華寺」をはじめて訪れた。ここも新緑が美しく、心和らぐよい庭園があり楽しませてくれた。やはり秋がよいと思うので、また訪れたい。
ここは創建年代についてははっきりしないが、もとは洛中に営まれていた時宗の寺で、応仁・文明の乱(1467~1477年)の乱以後荒廃していたものを、加賀藩の家老であった今枝近義が祖父・重直の菩提を弔うために現在地に再興しましたという。今枝重直は織田信長や豊臣秀次に仕え、勲功により豊臣の姓を許されるほどの人物で、秀次の死後は前田利家に仕えた後、隠退して宗二居士と名乗り、茶の湯をたしなむなど、余生を風流人として過ごしたとのこと。
庭園は、小堀遠州や石川丈山の名が挙げられているが、このうち遠州はすでに没しており、作庭者である可能性はないものと思われる。また、石川丈山については、今枝氏と親交があり、蓮華寺と深い関係があったことから、作庭者の有力な候補として挙げられているが、証明する史料は見つかっておらず、現時点では作庭者を特定することはできていないとのこと。


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