2017年5月8日月曜日

大徳寺塔頭「興臨院・黄梅院」

大徳寺の本坊を拝観して後、春の特別公開している大徳寺塔頭の「興臨院」と「黄梅院」を拝観した。ここも初めてだったが、それぞれ詳しい説明を受けて歴史や重要文化財など多くを知ることが出来てよかったぁ(^O^) 
興臨院」は、大永年間(1521-1528)に能登(現在の石川県)の守護、畠山義総が創建。その法名を取って寺名を興臨院とした。畠山家の衰退と共に荒廃するが、天正9年(1581)に前田利家によって屋根の葺き替えが行われ、以後、畠山家に加え前田家の菩提寺ともなる。 創建当時の姿が残る表門と本堂(唐門を含む)が共に重要文化財指定されている。優美で安定感のある姿が静寂と落ち着きを感じさせる本堂や、「昭和の小堀遠州」とも言われた作庭家の中根金作が復元した方丈庭園があり、どれもよかった。
紅梅院」は千利休作庭「直中庭」を持ち、美しい苔とモミジが訪れる人の目を楽しませるところで落ち着きのあるものだった。また、織田信長、豊臣秀吉など戦国大名ゆかりの寺院でもあり、故郷(滋賀県日野)の城主:蒲生氏郷が京都屋敷で亡くなり、その亡骸がここに葬られて墓地がある。毛利元就の三男で豊臣秀吉政権の五大老をも務めた小早川隆景の寄進による、禅宗寺院において現存最古の庫裡(くり)や、加藤清正が朝鮮出兵の際に持ち帰ったとされる釣鐘、また狩野永徳や長谷川等伯と並ぶ桃山時代の日本画家、雲谷等顔の障壁画(複製)などが公開されていた。

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