2009年3月24日火曜日

講演「大阪城と大阪の町」

NPO法人シニア自然大学の主催講演「大阪城と大阪の町」がろうきん肥後橋ビル(昨年10月に新築された近畿ろうきんビル)12階メインホールにて行われ聞きにいった。講師は昭和37年から2000年大阪城天守閣に勤務され館長となった渡辺武(たける)氏。
その主な内容は、1)大阪城をみる視点として①1931年(昭和6年)に市民の寄付で築城された3代目の城であること。(当時のお金で約150万円) ②歴史遺産であること。約100万㎡(32万坪)に13の重要文化財、他ではみられない堀の深さ6~7m、最大幅140mや御影石を積み上げた美観などである。③市内の最大の都市公園であること。年間天守閣に約125万人が訪れ、公園利用者と合わせると約200万人になる。
2)現在、豊臣秀吉が築いたものはほとんど地上には残っていないが、地下には15~16世紀の本願寺も含めて多くの遺産が残っているとのこと。
3)明治維新後の1868年、新政府はもとの大坂三郷に大阪府が置かれた。元来、大坂と書いていたが、「坂」という字は漢字の構成により「土に反る(死ぬ)」となり、縁起が悪かったために大阪へと字が改められ、そのように書くのが正式となったのは、このころからである。「阪」は「坂」のなかでも古字とされる字であり、「こざとへん」は小高い土山・丘陵を意味する。
4)大阪には文化がないといわれるが、確かに奈良・京都・滋賀と比べると見るべき古い建築物・壁画・絵画・織物等が非常に少ない。しかし、しばいや・落語・漫才やたこ焼き・お好み焼きなどの無形文化といわれるものが多く、大阪に文化がないというのはおかしい。
それ以外にも大阪人の気質を考えるということで、「大阪人の気質は存在するのか?」、「ホンネ重視というけれど」、「大阪らしさの将来像」といったことの話もあった。
今回、大阪に住んでいながらあまり知らなかったことの話が多く聞けてよかった。

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