2016年3月12日土曜日

映画「家族はつらいよ」

山田洋次監督が『男はつらいよ』シリーズ以来、20年振りとなる本格喜劇の『家族はつらいよ』が、本日公開された。 家族を演じる出演者には、『東京家族』(2013年)のキャストが再び集結。父役(橋爪功)、母役(吉行和子)、長男役(西村雅彦)、長男の妻役(夏川結衣)、長女役(中嶋朋子)、長女の夫役(林家正蔵)、次男役(妻夫木聡)、次男の恋人役(蒼井優)である。
あらすじは、モーレツサラリーマンだった時期を終えて今はすっかり隠居生活を送っている。今日も仲間とゴルフを楽しんだ後、美人女将・かよ(風吹ジュン)がいる小料理屋で散々女房の悪口を言って盛り上がり上機嫌で帰宅。長男・幸之助(西村雅彦)の嫁・史枝(夏川結衣)は酔っぱらっている周造に気を遣いながらも義父の苦言に笑顔で付き合う。妻の富子(吉行和子)もまたそんな夫を優しく迎え、寝室で脱ぎ捨てる服を拾い歩きながら着替えを手伝うのだった。周造はいつものように靴下を脱ぎ捨てながら、ふと寝室に飾られたバラの花瓶を見て「その花どうした」と尋ねる。なんでも誕生日に花をプレゼントする事は仲間の決まりで、今日は私の誕生日なのだと富子は言う。すっかり忘れていた周造だったが、たまには妻に誕生日プレゼントでもしてやろうかと欲しいものを聞いてみると、富子が机から持ち出してきたのはまさかの離婚届であった。突然の宣告を受け唖然と凍りつく周造。一方、富子はそんなことはお構いなしに冷静に部屋を出ていってしまう。翌日金井家に嫁いだ長女・成子(中嶋朋子)が浪費癖のある夫・泰蔵(林家正蔵)と別れたいと泣きついてくる。追い掛けてきた成子の夫の言い訳を聞いていらついた周造は、思わず自分も離婚の危機にあることをぶちまけてしまう。 突然起きたまさかの平田家の『熟年離婚』騒動に幕が開けた……。秋晴れの日曜日。周造と富子、幸之助と史枝、長女・成子(中嶋朋子)と夫・泰蔵(林家正蔵)が集まっている。その離婚問題について議論しようとしたとき、今日が家族会議だと聞かされていなかった次男の庄太(妻夫木聡)が恋人を紹介するため憲子(蒼井優)を連れてくる。なかなか本題に入れない一同だったが、ようやく憲子を交えた8人で家族会議が始まった。だが幸之助と成子が口論を始め、ついには史枝、庄太、泰蔵まで巻き込まれ、会議は思わぬ方向に進んでしまう。やがて長年抱え続けた富子の思いがけない本音「お父さんは朝起きると『がらがら』と大きな音でうがいするし、おならを平気でするし、帰ってくるとズボン、上着を脱ぎっぱなし、パンツや靴下も同じく脱ぎっぱなし、トイレの蓋やドアも閉めないし、もう我慢にも限界がきた。お父さんは家庭を支えるため頑張っているので我慢して尽くしてきたが、子どもも一人前になったし好きなことをして過ごしたい…」という。周造(橋爪功)は、「ワシは何も悪いこともしていないし、今まで家庭のために身体を粉にして頑張ってきたのに…と憤慨する。」 長女の夫役(林家正蔵)から小料理屋の美人女将・かよ(風吹ジュン)と仲が良くなっていると写真を見せて暴露。ここで週造は倒れて入院してしまう。数日が経ってやっと思いを叶えてやろうと思うことになり、「離婚届」に署名し印鑑を押して妻に渡しながら「君と結婚してよかった。今までいろいろと尽くしてくれて有難う…」と言って渡す。妻はしばらくして、このことを言って欲しかった…。そのことを待っていたと言って、離婚届を粉々に破ってしまう。
というものだったが、世の中の男性はこういう人がまだまだ多いのであろと、改めて考えさせられた映画でもあった。周造役の橋爪功さんの喜劇調の演技もうまかったし、8人の家族を演じた役者は、「東京家族」で気心が知れてた仲間であり、笑いなど呼吸がピッタリでよかった。

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