2008年10月26日日曜日

ブーリン家の姉妹

10月25日から公開された「ブーリン家の姉妹」を鑑賞した。 あらすじは16世紀のイングランド。新興貴族のトーマス・ブーリン卿は一族繁栄のために才気あふれる美しい娘アンを国王ヘンリー8世の愛人に差し出すことを目論む。ところが、王の心を捉えたのはアンの妹で凡庸だが気立ての良いメアリーだった。一家は宮中に移り住み、メアリーは王の子を身籠る。一方、妹に栄誉を奪われたアンは一時フランスへ追放されるが、やがて呼び戻され、大胆にも王妃の座を狙って策略を巡らすのだった。国王を王妃キャサリンとの離婚のためにローマ・カトリック教会と決別させ、自らが王妃となったが、念願の男子を産むことがないまま、事実無根の姦通罪(弟ジョージと)の咎を受けて二人とも処刑されてしまう。 メアリーは故郷に戻り結婚し、エリザベスを引き取り王子と一緒に暮らす。一方トーマス・ブーリン卿はその3年後に死去、叔父は処刑されてしまう・・・・・。 アンはイギリスに大きな足跡を残した。第一に、キャサリンとの離婚のために、ヘンリー8世をしてローマ・カトリック教会と決別させ、国教会を設立する口実を与えたことである。それによってイギリスの風土は大きく変貌していく。 もう一つの功績とは、息子にこそ恵まれなかったが、一人の女の子を遺児として残したことである。後のエリザベス1世である。メアリ1世(ヘンリ8世とキャサリンとの娘)亡き後に即位した彼女の治下、イギリスは安定を回復し、世界の強国へとのし上がっていく。それがゆえに、アン・ブーリンはイギリスの歴史の礎を築いた母として、イギリス人にとって密かな敬意の対象になっている。歴史上は無名だった妹メアリーの関係にスポットを当てたフィリッパ・グレゴリーの同名ベストセラー小説を原作に、どちらか一方が日の目を見れば、もう一方は影となる姉妹の愛と葛藤が描かれていた。 演じるのはハリウッドの若手トップ女優ナタリー・ポートマンとスカーレット・ヨハンソン。

 

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