2008年7月1日火曜日

ルノワール+ルノワール展へ

京都国立近代美術館での「ルノワール+ルノワール展」に出かけた。この 展覧会では、印象派の巨匠ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)と、その次男でフランスを代表する映画監督ジャン・ルノワール(1804-1970)を取り上げ、絵画と映像が展示されていた。父ルノワールは1874年の第1回印象派展への出品以降、クロード・モネと並ぶ印象派を代表する画家として近代美術史に名を残すとともに、身近な人物や裸婦を暖色で描いたその作品は多くの人々から愛され、世界各地の美術館で所蔵されている。(描いた肖像画が中心で約2000点、風景画は少ない) 
幼い頃から父のためにモデルを務めた息子ジャンは、第一次世界大戦での戦傷の療養中に映画に興味を持ち、1920年代から映画製作の道に進み、『大いなる幻影』(1937年)や『ゲームの規則』(1939年)、『フレンチ・カンカン』(1954年)など、人間の持つ多様性への深い眼差しに支えられたその作品は高い評価を獲得し、後世の映画監督に多大な影響を与えたそうだ。 
これらの映画5本が上演(DVDで上演)されており、今回『フレンチ・カンカン』を鑑賞した。この映画は、モンマルトの酒場で生き生きと踊る娘(F・アルヌール)に心を動かされ興行師(J・ギャバン)が、かってのカンカン踊りを復活させようと「ムーラン・ルージュ」を建設する。踊り子たちのはじけるような笑顔や華やかなダンスに彩られるルノワールの代表作品である。カラー作品で、踊り子たちの華やかなダンスが印象に残ってよかった。

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